学会賞の歴史
日本印度学仏教学会の学会賞は初代理事長であった宮本正尊東大教授の寄付により創設されたものです。1954年、大正大学で開催された学術大会の時に、学会創立五周年記念事業の一つとして、宮本理事が寄付をしたい旨を述べられ、それを1957年高野山大学で開催された第8回学術大会の時の理事会が受け入れ、始まったものです。その経緯は次のようなものでした。宮本理事長は、文部省科学研究費総合研究による「仏教に於ける根本真理の歴史的諸形態」の研究を纏められ、それを、仏滅2500年を記念して、著書『仏教の根本真理』として出版されました。この本が、幸いにも版を重ねましたので、印税を基金としてこの学会賞を創設することが出来ました。最初は学会10周年まで5年間、毎年5万円を資金とされましたが、その後、若手を顕彰する賞として、学会が学会賞資金を負担するようになり、現在に至っています。