鈴木学術財団特別賞
鈴木学術財団特別賞は1989年、龍谷大学で開催された第40回学術大会の時に開催された理事会において平川理事長がその設置の趣旨を述べられ、合わせて選考規則の提案がなされ、了承されたことにより始まりました。本賞は、財団法人鈴木学術財団によって出版されました『梵和大辞典』の印税を資金に創設されたものです。梵語を日本語に翻訳した『梵和大辞典』は広く普及し、その後も版を重ねましたので、特別賞の基金としてこの印税を拠出することができました。2017年以降、その印税も少なくなり、賞の基金が細りましたので、中断をしておりましたが、後継となる賞が新設されました。
鈴木学術財団特別賞歴代受賞者一覧
第1回 1990 (平成2) 年6月23日
1. 戸崎 宏正 (九州大学教授)
第2回 1991 (平成3) 年7月20日
2. 上村 勝彦 (東京大学教授)
第3回 1992 (平成4) 年6月20日
3. 勝呂 信静 (立正大学教授)
第4回 1993 (平成5) 年5月22日
4. 加藤 純章 (名古屋大学教授)
第5回 1994 (平成6) 年5月21日
5. 松本 照敬 (大東文化大学教授)
第6回 1995 (平成7) 年6月10日
6. 法華経原典研究会 (代表) 江島 恵教 (東京大学教授)
第7回 1996 (平成8) 年9月5日
7. 田村晃祐 (東洋大学教授)
8. 徳永宗雄 (京都大学教授)
第8回1997(平成9)年6月21日
9. 平井俊榮 (駒澤大学教授)
第9回1998(平成10)年9月5日
10. 雲井昭善 (大谷大学名誉教授)
11. 田中教照 (武蔵野女子大学教授)
第10回1999(平成11)年9月9日
12. 塚本啓祥 (宝仙学園短期大学学長)
第11回2000(平成12)年9月2日
13. 末木文美士(東京大学教授)
第12回2001(平成13)年6月30日
14. 石井公成(駒澤短期大学教授)
15. 桜部建(元大谷大学教授)・小谷信千代(大谷大学教授)
第13回2002(平成14)年7月6日
16. 井狩彌介(京都大学教授)
第14回2003(平成15)年9月6日
17. 蓑輪顕量(愛知学院大学助教授)
18. 佐々木閑(花園大学教授)
第15回2004(平成16)年7月24日
19. 七寺古逸経典研究会(牧田諦亮、落合俊典他)編 『七寺古逸経典叢書』
第16回2005(平成17)年7月29日
20. ツルティム=ケサン(大谷大学教授)・高田順仁(種智院大学講師)・片野道雄(大谷大学教授)・藤仲孝司(西蔵仏教文化協会研究員)訳注『ツォンカパ 中観哲学の研究』Ⅰ~Ⅴ
21. 李鐘徹(韓国精神文化研究所助教授)『世親思想の研究―〈釈軌論〉を中心として―』
第17回2006(平成18)年9月12日
22. 宮林昭彦・加藤英司訳注『南海寄帰内法伝―7世紀インドの仏教僧伽の日常生活―』
第18回2007(平成19)年9月4日
23. 大正大学綜合仏教研究所梵語仏典研究会編
『梵蔵漢対照「維摩経」』(大正大学出版会、2004年)
『梵蔵漢対照「智光明荘厳経」』(同上)
『梵文維摩経』(同、2006年)「梵文校訂『智光明荘厳経』」(小野塚幾澄古稀記念論文集『空海の思想と文化』所収、2004年)
『「維摩経」「智光明荘厳経」』解説(大正大学出版会、2004年)
第19回2008(平成20)年9月4日
24. 藤田宏達著『浄土三部経の研究』(岩波書店、2007年3月)
25. 和田壽弘著, The Analytical Method of Navya-nyAya, Egbert Forsten, 2007.
第20回2009(平成21)年9月
26. 三友健容『アビダルマディーパの研究』(平楽寺書店、2007年)
第21回 2012(平成24)年6月30日
27. 渡辺章悟『金剛般若経の研究』(山喜房佛書林、2009年)
第22回2013(平成25)年8月31日
28. 田中公明『インドにおける曼荼羅の成立と発展』(春秋社、2010年)
第23回2014(平成26)年8月30日
29. 村上真完・及川真介『パーリ仏教辞典』(春秋社、2009年)
第24回2015(平成27)年9月19日
30. 船山徹『仏典はどう漢訳されたのか』(岩波書店、2013年)
31. 片岡啓, Kumārila on Truth, Omniscience, and Killing (Wien: Verlag der Österreichischen Akademie der Wissenschaften, 2011)
第25回2016(平成28)年9月3日
32. 森祖道『スリランカの大乗仏教―文献・碑文・美術による解明―』(大蔵出版、2015年)